システム化して社員の創意工夫が邪魔になった会社

システム導入の意思決定は、現場がパンク状態になってからするのが一般的です。
導入したとたんに組織力が飛躍的にアップする体質が、最初から整っている企業はまずありません。

しかし、基幹システムは、せんじ詰めればデータの入れ物、行動記録のるつぼです。

機器類のような『物品』を買ったように感じる人もいるでしょうが、どちらかといえば人間の知恵やノウハウを、掃除用の箒(ほうき)で部屋の一角に掃き寄せたような、あいまいな形で存在しています。(サーバや各種デバイスではなく、中身のほうの話です)

ちょっとした会話や思いつきの中から工夫が生まれ、オペレーションの変更を繰り返してきた日常の延長(それゆえ個人の想いや感情が詰まっている)としてスキルやノウハウがあり、本来は無形で自由度の高いものです。