第2回 <評価体制と給与体系の見直しがパンドラの箱に…>

起業した当初は社長自身が行っていた社員ひとり一人への能力評価ですが、会社が大きくなると部下に任せるようになってきます。

できれば自分のやり方を部下に引き継いでほしいと望みますが、社長の感性までは引き継げないので、なかなかそうもいきません。

任せられた部下にしても、部下の収入に直結する能力評価は大きな責任を伴うので、いざという時の言い訳がしやすいよう、可能な限り機械的で無機質なスタイルを選ぶようになります。

給与体系や評価体制などは、こういった中から生まれてきます。

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しかし、どれだけマニュアル通りにしようとしても、人の評価は人情が混入します。
する側、される側共に機械的な手法では不審、不満、誤解などの要素を処理できず、やがては前回の最後で述べたような不文律が混入されるようになります。

こうして、評価と給与には、その会社ならではの濃厚な特色が漂うようになります。