第2回 <評価体制と給与体系の見直しがパンドラの箱に…>

稼ぐ側/管理する側、いずれの立場に属するものであっても、社員たちは、「トップは自分たち営業(又は管理)の側をより強く頼り、評価してくれる」という想いを持っています。

それは心からの願望であり、自分の仕事へのプライドにもつながっています。

そこに学閥や閨閥、親族間の暗闘などの要素が加わると社内に隠然たるカオスが形成され、人の評価はますます難易度を高めます。

給与体系の見直しなどは、パンドラの箱を開けるようなものでしょう。

データに機能を持たせたり演算させたりすることはITエンジニアの仕事ですが、彼らが扱うデータそのものは、せんじ詰めれば個々人の行動記録のような...

創業経営者の中には、抜本的な給与体系を改めたいと思いつつ、それを命ずべき社員を見出せないまま歳月を重ねてしまう人がいます。

それに給与改革はたいてい、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」で言われる「重要だが緊急ではない」に分類されてしまうので、たいていは経営者の頭の中だけで堂々巡りを繰り返すのです。