第4回 <社長が楽しむ『仕事』、プレイヤーが楽しむ『ゲーム』>

最近の若者ならこう考える人も多いと思うので、年配経営者からは不謹慎と思われるかもしれませんが、あえてゲームに例えてみます。

美しいデザイン
シンプルなコンセプト
一見しただけでストーリーが湧くように脳内を駆け巡る

そんなゲームがあるとします。

壮大なロマン
魅力あるキャラとの出会い
各種イベント
豊富なアイテム

ワクワク要素てんこ盛り。
プレイしてみたら期待どおり。
奥が深いがチュートリアルは丁寧でわかり易い。

ドラゴンクエストやモンスターハンターなど、人気RPGやアクションゲームの多くはこのように作られているから受け入れられるのでしょう。

昔はなかったソーシャルな要素も加わり、ゲーム内でほかのプレイヤーとの連携や競合が可能になったことで、物語の進行やプレイスタイルも多様化しました。

ゲーム内で知り合った他人とパーティーを組んで、仮想世界で幾多の冒険を繰り広げながら旅を続ける。

自らのアビリティに磨きをかけ、互いに助け合いながら自己の成長と仲間の結束を深めていく。

しかし、ある日突然仲間がパーティーから姿を消すことがあります。
プレイヤーが何らかの事情でゲームをやめたのでしょう。

ゲームの中だけの間柄で、名前も連絡先も知らないのが普通ですから、探して連れ戻すことは、ほとんどの場合出来ません。

残りのメンバーで仲間の抜けた穴を補完し合いながら旅を続け、やがて新たな仲間を迎え入れて冒険の旅を継続(組織を存続)させていきます。

「ここまで成り立ちがしっかりしているなら、この『世界』で『仕事』をして生きていきたい」

もしも、倒したモンスターや見つけた宝に応じて、実際の預金通帳残高が増えて、それで生活できたらどんなに充実した人生を送れるだろうか?

しかし、仮想世界での出来事ですからそんなわけにはいきません。
どれだけ夢を見せられ、ゲームに熱中したところで、プレイヤーはしょせん消費者ですからそれは夢物語です。

ゲーム実況で稼ぐ人もいますが、これはプレイヤーというより「エンターテイナー」の位置づけと言ってよいでしょう。

ゲームプレイヤーは、働き甲斐(栄養素)は得られても収入(カロリー)は得られません

「経営者として、自社の給与制度を今後どのように変えていったらよいのか?」 「いったい誰に、どう相談すればよいか。コンサルタントは本当に頼り...